佐藤雅昭著『あなたはなぜ論文が書けないのか』を読んで、論文が書けそうな気がしてきた【本の紹介】

『あなたはなぜ論文が書けないのか』佐藤雅昭著(メディカルレビュー社)を読みました。

これは、友人の研究者から借りた本です。「こんな本を読む時間があったら、1行でもいいから論文書きなさい!」っていう大学院の先生たちの声が聞こえてくるような気がしますが、せっかく読んだのでご紹介します。

私は現在、大学院に通っています。修士論文の仮提出は今年の11月で、あと3か月半ほど。どうして論文が書けないのかなぁと思っていた時に、この本を借りました。



プロローグでの三つの問いかけ

プロローグであるP8-P13の6ページだけでも、この本を読んでよかったと思いました。

ここでは、三つの質問を投げかけてきます。

Q1 何のためにあなたは論文を書くのか、明確な答えがあるか?
Q2 論文を書くことはあなたの人生にとって無駄ではないと言い切れるか?
Q3 論文作成のどこが律速段階になっているかー論文欠乏症の具体的症状を考えてみたか

これを読んで、ガーンってなりました。
この三つの問いに対して、自分なりに考えてみたいと思います。

Q1 何のためにあなたは論文を書くのか、明確な答えがあるか?

大学院の受験をする頃、そして入学当初は、研究して論文を書くことに、いっぱいの不安がありながらも、ワクワクしていました。

それが締め切りが迫ってきた今は、ワクワクよりも、書かなくてはいけないもの、書かないと大学院が卒業できなくて、いままで払った学費が無駄になる、といった考え方になっていました。

この問いで、ワクワクしていた頃、初心を思い出させてくれました。

Q2 論文を書くことはあなたの人生にとって無駄ではないと言い切れるか?

そうですよね。無駄だったら、すっぱりやめたほうがいいです。無駄じゃないから書くんです。膨大な時間を使って成し遂げることですから。

だったら、がんばろう!っていう気持ちが出てきました。

Q3 論文作成のどこが律速段階になっているかー論文欠乏症の具体的症状を考えてみたか?

まず、「律速」という言葉がわからないので、調べました。広辞苑に載ってないので、webで調べると、「りっそく」と読み、「速さを制御する」という意味で使われているようです。

とすると、どこが論文でつまずいているのかということですね。なるほど。漠然と悩んだり、焦ったりするのではなく、どこでつまずいているのか、冷静に考えて、対策を練ればいい、とわかります。

その他、参考になった部分

プロローグ以外に、読んで思ったことを箇条書きで書いてみます。

・論文も、一気に書き上げるわけではなく、小さなことの積み重ねである。
これは、先日読んだ本にも通じることで、深く納得しました。

・論文作成の大部分、95%は単純作業である
単純作業であれば、考えたりすることなく、ただやればいいだけです。細切れ時間でもできそうです。

・時間がないを言い訳にしていた
会社経営が、子どもが、体調が、家事が、などと言い訳をしない!時間がなくても、細切れ時間でできる作業をすればいい。

・論文作成のためのWord文書を作成する
執筆のためのWord文書をつくって、仮タイトルを入れて、論文の表紙を作る。これだけでもやる気が出そう!とにかく書き始めることってことですね。次の論文作成の時間で、さっそくやってみたいと思います。

・論文の結論を1〜2行で簡潔に書ききる
これは、ある先生から何度も教えてもらいました。「論文の最初に、まず結論を簡潔に書きなさい」と。これがあると、書いていてもブレなくてすみそうです。

・知識のギャップを中心にした3段論法を展開する
先行研究で明らかになっていること、いないこと、自分が何をどうやって明らかにしたのか、の三つを整理すること。

なぜ私が論文をかけていないのか、理解できました。

今後の方針

今後は、
1 論文作成のためのWord文書をつくる
2 論文の結論を1〜2行で書く
3 細切れ時間を使って、少しずつでも書く
という方針で、論文を書いていきたいと思います。

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投稿者プロフィール

赤星由美子
赤星由美子
株式会社ソシエタス代表取締役。調理師/食品衛生責任者/出産ドゥーラ・産後ドゥーラ/発酵プロフェッショナル。さまざまな情報を発信していきます。